強い刺激は逆効果

               

人間の持つ防衛本能

人間には防衛本能が備わっています。
防衛本能とは、外部の攻撃から、我が身を守ることです。
ボールが目の前に飛んできたら、あなたはどうしますか?
身を守ろうするので、反射的に体を固めますよね。
ボールが体に当たったら、体は硬いままです。
ボールがそれれば、ほっとして、緊張が解けます。
「攻撃を受ければ(察知すれば)緊張する」。
これが身体の基本です。

マッサージは錯覚?

マッサージを考えてみましょう。
マッサージとは強く押すことです。
強く押されれば、防衛本能が働き、体は緊張します。
よく「イタ気持ちいい」といいますよね。

あれは錯覚でしょう。

痛みや凝りがある場所に「押すという刺激」を与えることで、
元の痛さ、凝りがぼやける。

つまり、脳に伝わる信号が攪乱されるのだと考えます。
人間には、新たな刺激を与えれば、古い刺激を一時的に忘れます。

「痛いところを押すと気持ちいい。
しかし、痛くないところを押しても気持ちよくない」ということは
その傍証になるでしょう。
(凝っているところを)押されてる間は、気持ちいい。
さらに、押すのを止められたとき、
すなわち攻撃を止められたときに、
ホッとして緊張が解けて、
また別の気持ちよさが発生します。

このように、マッサージが気持ちいいと感じるのは、
「押すという攻撃で、元の痛みがぼやけて気持ちがよい」
 →「押すという攻撃をやめられて、開放感が気持ちいい」という、
この二つをグルグル繰り返すことで生じている「錯覚」だと考えます。

無痛ゆらし療法では

  • 「ゆっくりゆらす」
  • 「ひっぱる」
  • 「やさしく触る」
  • 「なでる」
    という施術をします。

それぐらいの刺激であれば、脳は「攻撃」とは認識しません。
だから体が固まることもありません。

筋肉は、ゆっくり引っ張られれば伸びますが、
グッと引っ張られれば、警戒して逆に縮んでしまいます。

だから無痛ゆらし療法では、日常使う体の動きよりも、
さらにゆるく、ゆっくりと筋肉にはたらきかけます。

緩やかに動かすのであれば、
筋肉や神経に、いたずらに刺激を与えることもないので、
痛みは起きにくいといえます。

「無痛ゆらし療法」の名前はここから来ています。

人々は、施術に対し、
「痛ければ痛いほど効く」というイメージがあります。

しかし、そのイメージには根拠はありません。

そもそも痛みを取るために、痛みを与えるとは、
不自然な考えではないでしょうか。